
4月の代表メッセージ
☆2026年4月17日☆
[いじめから子供を守ろう メールマガジン]
◇ 代表メッセージ ◇
■□ 「逃げる学校」への対策は「文書」にある □■
4月の初めには、桜がきれいな姿を見せてくれました。
桜の下で入学式に臨まれた子も多かったのではないでしょうか。
4月も半ばを過ぎ、その桜も青々としてきました。
子供たちも順調に新年度のスタートを切ったようです。
4月10日の茨城新聞に
「つくばみらい・小絹中でいじめ 「重大事態」 第三者委報告 学校対応「他人事」と結論」
という記事が掲載されました。学校がいじめ事件に対して
「保護者同士で対応して欲しい」などと、いじめ解決から逃げたという報道です。
事件は、2023年、つくばみらい市の中1女子が、
同級生2人から「悪口」、「いやがらせ」などのいじめを受け、
その後不登校になり、県外に転居せざるを得なかったとのことです。
2025年になって市教育委員会が、いじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」とし、
第三者委員会を設置し、11月に結果が報告されています。
その報告書では、
・教諭間で事実関係や問題意識の共有が不十分
・その場しのぎの対応
等、学校側の対応の問題点を挙げ、具体的な事案として、
・女子生徒が体育の授業中にいじめ加害者の1人とペアを組まされた、
・女子生徒の保護者に対して「保護者同士でやりとりしてほしい」と伝えた
などの対応が指摘されています。
被害者の苦しさ、辛さがわかっていたらこんな対応にはならないはずです。
教師の中には、あきれるような人間もいます。
「相談してきたことが気に入らない。許さん」と
わざわざ被害者と加害者が一緒に行動しなければならないようにしたりする例もあります。
こんなことを野放しにしてはならないはずなのに、
つくばみらい市教委は新聞社の問い合わせに「答えられない」と言っているとのこと。
あきれてしまいます。
他にも似たような事件も起きていました。
4月2日の読売新聞には
「いじめの訴え、小学校が10か月調査せず…児童が不登校になってから「重大事態」で対応」
というニュースが流れていました。
大阪府枚方市の小学校で、2024年2月に小3児童が同級生に複数回たたかれケガもして、
保護者がこのいじめを学校に訴えたが、
学校が約10か月も、調査をしていなかったというのです。
しかも、児童が不登校になったあと、「重大事態」として調査を始めたというのです。
読売新聞の記事を引用いたします。
——–
児童の保護者が同月(2024年3月)、学校に対応を求めたが、学校は保護者同士で
話し合いをしていることなどを理由に、いじめ事案としての対応をとらなかった。
保護者から相談を受けた市教育委員会が同4月、学校に調査を促し、
学校に法的な助言をする弁護士「スクールロイヤー」も調査を助言したが、それでも対応しなかった。
保護者は児童と男児(加害者)が接触しないよう求めた。
しかし、学校は男児に特段の指導をすることはなく、接触が続いたことなどから、
児童は同12月中旬から不登校となり、3学期(2025年1~3月)をほぼ休んだ。現在は通学している。
学校は2025年1月、「いじめ重大事態」として調査を開始。
——–
教育委員会からの指導を無視し、スクールロイヤーの助言も無視する、
こんなことが許されて良いはずはありません。
私たちの相談経験からすると、校長が強い権力を持っている場合に似たような事件がありました。
例えば、中体連(日本中学校体育連盟)の役員をしている校長、
あるいは教育委員会から校長に異動になった人間で、
教育委員会の人が元部下という関係にあった、などなど。
組織におけるガバナンスを超越している人間が、校長職を務めている場合に、
善悪を峻別する力よりも、人間関係における上下関係が優先されるということが起きてしまいます。
教育関係者は、「人の上下関係」で善悪を判断するようなことをしてはなりません。
事実と向き合い、善悪を分かつ力を養っていただきたいものです。
ちなみに、私たちは、このような校長を相手にして、どのようにいじめを解決してきたかといいますと、
市教委に影響を与えることができる人や組織に訴え、
市教委、校長を指導していただくことで解決してまいりました。
例えば、議員の方々、県教委、さらには文科省。あるいは、新聞社やテレビ局など
多くの方のお力をお借りいたしました。
親身になってお話しを聞いて下さった方々のお力で、解決することができました。
改めてこの場をお借りして感謝申し上げたいと思います。
今後も多くの方のご協力いただけましたら幸いです。
このように解決しにくいいじめ事件においても、保護者側の基本的対策としては、
いじめの詳細を文書にまとめ「いじめの経緯書」をつくること、
さらに、学校に対してどのように対処してほしいかを「要望書」にまとめることです。
この「いじめの経緯書」と「要望書」を持って学校と交渉することで、
いじめ問題が解決する可能性が高くなります。
今回紹介した記事のように「逃げる学校」を動かすポイントは、
外部、あるいは上位組織にあります。
一度、文書を作成してしまえば、これらの文書を学校に影響力を持つ組織やマスコミに
提示することで、多くの方の協力を得、いじめを解決していくことができます。
文書の内容についてもご相談を承っておりますので、お気軽にご連絡いただければと存じます。
4月も間もなく終わりゴールデンウィークがやってきます。
この休み明けからいじめが多発する季節と言えますので、
問題が発生した場合には、
「文書がいじめを解決する」ということを覚えておいていただければと思います。
一般財団法人 いじめから子供を守ろうネットワーク
代表 井澤一明